在宅作業中心の生活をするようになってから、先日ご紹介したスタンディングディスク以上に、導入して良かったと感じているものが新しいキーボード HHKB(Happy Hacking Keyboard)です。
初めて買った HHKB を、半年以上使ってみて感じたことをレビューしてみたいと思います。
導入した背景
仕事柄きっと珍しいタイプかもしれませんが、昔からあまり道具にはこだわりがなく、それに何代か使い続けている MacBook Pro 本体のキーボードがこれまで嫌いではなかったこともあって、長いことそれを使い続けていました。
それに、これまでは外出先のシェアオフィス・コワーキングスペースやカフェで仕事をする割合も多かったので、あまり周辺機器を付けない機動力があるスタイルが都合良いという事情もあったり。
ところが、今年になってからめっきり自宅作業が中心の生活に一転したわけです。
作業環境を見直したい気持ちが湧いたのと、昨年買い替えた MacBook Pro のキーボードが微妙になじまず心の中でくすぶっていたことも合わせて気になってきて、これを機に新しいキーボードを試してみようと思いました。
HHKB のことは以前から憧れのように気になっていた存在で、一度は使ってみたいな、もし何か買うならこれ、と思っていたので、キーボードの選択に迷いはありませんでした。
購入したHHKB Professional HYBRID Type-S
今回購入したモデルは HHKB Professional HYBRID Type-S 日本語配列/白。性能はもちろん、相応にお値段もそこそこするやつですね。
色は、周りの機器が黒っぽいものが多いので黒にしようか迷いましたが、白の方がスッキリしてかっこよく見えたのでこちらにしました。
また、Bluetooth 接続ができたり、あまりタイピングがうるさいと家族に迷惑なので静粛性があるキー構造を備えている点も、このモデルを選んだ理由となります。
英語配列と日本語配列のどちらを選択するか?
実のところ、最初は同じモデルの英語配列を購入 → すぐさま日本語配列を買い直す、という経緯を経て今に至ります。
始めは「英語キーボードの方がかっこいいからこの機会に乗り換えようかな。触ったこともあるしすぐ慣れるでしょ。」という多分に安易な気持ちで英語配列を買いました。
このモデルの英語配列って、下記のような非常に最小限のシンプルなキーレイアウトになっているんですよね。
そのシンプルさが HHKB の魅力でもあるんですが、私の場合、左下のキー(日本語配列だとFn
キーの位置)がないことが致命的なことに気付きます。
昔から Vim が好きで、テキスト書いたり、IDE でコーディングしたり、普段行う諸々の作業で Vim のキーバインドを使うんですが、その操作にはコントロールキー(Ctrl
キー)が欠かせません。
私は長年、自分が扱うマシンのコントロールキーは、一番左下のキーにリマップした状態で使うことに慣れてしまっているんですが、このモデルのコントロールキーは A
キーの左隣にあります。
物理的に左下の位置にキーが無いモデルなのでそもそもリマップすることはできないし、このコントロールキーを使って一日操作してみましたがうまくタイピングできないストレスがひどく・・・、あーこれはガッツリ体に染み付いた癖を直すのにコストを費やすより、さっぱり諦めた方が早いし精神衛生上良いな・・・と😅
という愚かな体験を経て、今度は日本語配列を速攻買い直し、左下の物理キー(Fn
キー)にコントロールキーをリマップして使っています。(英語配列の方は、無事にメルカリで欲しい方の元へと渡りました。)
それと、しばらく使ってみて思いますが、やっぱり矢印キーがあると便利ですね。(英語配列には付いていない。)
仕事柄、Excel などのスプレッドシートで作業することも結構ありますが、ちょっとした選択の操作等でストレス無く慣れた矢印キーを使えるのは楽です。
英語配列の場合、Fn
キーとの組み合わせで使う矢印キーを操作することになりますが、それも慣れると使いやすい、という評判をよく目にします。結局は慣れの問題かもしれないので、どちらを取るか好みが出るところかもしれませんね。
もし英語配列と日本語配列のどちらを買おうか悩まれている方がいたら、私のような失敗をしないよう、自分の癖や普段の使い方などをよくよく考えて選択されることをオススメします。
使ってみた感想
実際に使ってみて感じたことをいくつか挙げてみます。
打鍵感が気持ちいい
何と言っても打鍵感が素晴らしいです。
圧力をかけると少しだけ抵抗感があって、その後は軽くスッと押し込めるイメージのキータッチ。
この必要な力加減の塩梅が絶妙で、とても入力しやすいし、打っていてすごく気持ち良いのです。
タイプが正反対な MacBook Pro のペチペチしたキーボードからの切り替えでしたが、全くの杞憂で使い始めてすぐ慣れましたし、逆にたまに MacBook Pro で打つ機会があると「えっ!今までこれで打ってたの…」と物足りなさに驚くほどです。
余談ですが、(たまに私の目を盗んではマシンを使っている)うちの子も HHKB のキータッチを評価していました。子どもの純粋な感覚にも、この良さが分かるようですね😁
打鍵音も気持ちいい
打鍵音もとてもいい感じなのです。
「スコスコ…」「カタカタ…」という感じのちょっと軽めで、うるさすぎず、ほどよく耳障りの良い音。
HHKB を使っていることで何だかいい作業 BGM を聞きながら作業している、そんな気持ちにさえなれます。
参考までに、打鍵音を動画に収めたものをこちらにアップしてあるので、もし気になる方はご覧になってみてください。
省スペースで場所を取らない
とてもコンパクトなサイズです。
私は最近スタンディングディスクを使っていて、マウスやキーボードを置くスペースが限られているんですが、こんな感じで余裕ある設置ができます。
マウスとの距離も近くなるし、ちょっと脇にスマホやペンを置いたりといったこともしやすいです。
パームレストは必須
キーボードに高さがあったり(手前が17mmくらい)、奥に行くにつれて高くなる傾斜が付いていたりするので、そのままで使うとちょっと手首の角度がつらくて疲れます。
パームレストを併用して、高さを補うのは必須かなと思います。
公式からはバード電子社製のパームレストが出ています。
私は、メルカリで自作パームレスト職人みたいな方が出品していたパームレストを買いました。
サイズもピッタリ、木の柔らかさもいい感じで気に入っています。
尊師スタイルはちょっと難しい
ラップトップ上にキーボードを乗せて作業する尊師スタイルと呼ばれる手法があります。
- 尊師スタイル(Google画像検索より)
せっかくの機会なのでと尊師スタイルでの環境も一度試してみましたが、ディスプレイの下部が見えづらく感じたり、生じる段差が気になったり、あまりしっくりこなかったのでやめておきました。
単にこれも慣れが必要なスタイルかもしれないので、もし今後出先で作業する機会が増えてきたら、再度チャレンジしてみるかもしれません。
おわりに
今回導入した HHKB。総じて非常に満足、もっと早く買っておけば良かったと思える一品でした。
そこそこ値は張りますが、長い間、毎日使い続けるものなので、きっと値段以上の価値を得られることでしょう。
やっぱり良いものは良いですね・・。